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良くも悪くも下らんことでもひたすら考えるのみ title

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ナレーション(flash)

機動戦士ガンダム

タイトル画面

端っからこのアニメのレベルが高いことを痛感・・・

ガンダムである。やっぱり有名な作品。ヤマトでも書いたけど、本当にこの頃のクリエイ ターの人々は、レベルが高い。しかも、ヤマトから5、6年しか経っていないんだぞ。 それなのに、SF的な考証や、世界観の作り込みは相当レベルが上がっている気がする。 そりゃこれだけ綺麗に練ってあれば、歴史を残すことになるのだろうなあ。 とにかく、全体的なレベルが高い。SF的な設定も。アニメのレベルも。ロボットの構造も。 シナリオも。音楽も。びっくりもんだ。主題の部分も自分の中では、はっきりしている。 とにかく、まず、ポイントを挙げてみたい。

  1. メイン武器が銃
    割と有名な話なんだけど、銃を持ったロボットを主人公にしたくてガン(銃)ダム と言う名前にしたとかしないとか。しかし、それ以前でも銃を持ったロボットアニメ は有ったのでは?と思って調べてみた。マジンガーで、体の一部から光線やら熱線を 出す設定して、そのまま続いていたようで、明確に銃を持っているロボットは、意外と少ないようだ。 (ガンダム前身作のザンボット3くらい?)

  2. アムロ少年(第一話初登場シーン)

    非難命令そっちのけで趣味の機械いじりに没頭・・・(研究者風な性格。親父もガンダムの開発者。なる程w納得。)

    リアルな描写の数々(第一話より)

    ザクの戦闘兵器的な描写。ガンダムのアップ。そして、コクピット。コクピットの脇から出す、スコープサイトの設定は特に好き。 とにかくリアル!



  3. モビルスーツ
    当時のロボットとしては、かなり完成度は高かったんじゃないかと思う。放送時は、 そこまで認められていたかどうか解らないが、プラモデルが販売されたくらいから、 一般レベルで気付き始めたのではないだろうか。自分も子供の頃、当然プラモデルも 趣味で作ってた。最初はヤマトだった。ガミラス戦闘空母とか。 次にガンダム系だった。この時とにかく、関節が動くことにびっくり。自分はプラモで 、可動出来るもの作ったのも、初めてで、安上がりで超合金を買った気分になった。 もちろん、失敗して変になったのもあったし、砂場に持って行って遊べないとかデメ リットも有ったけど、当時もロボットのリアル性はすぐ好きになった。しかも、グレ ードの高いモデルでは、コアファイターってちゃんと分離出来るとか、本当にGファイ ター買ったらGアーマーになるとかしたしなあ。大体、当時のロボットと比較しても、 カッコいい。ガンダム以外でも、ザクやらドムやらゲルググやら・・・。 とにかく、搭乗型ロボットのプラモデルでは、先駆けの存在だった。間違い無く。 (可動するだけならロボダッチのようなのも有ったけど) なる程、スーパーロボット系=超合金、リアルロボット系=プラモデル。だったんだ。 当時の商売路線的に。(でもマジンガーZのプラモとかも見たくはなってきた)

  4. ミノフスキー粒子
    テレビで最初に聞いた時は、当然なんのことか解らなかった。ミノフスキー粒子の濃度が 濃くて、よく解らないなどと索敵、管制オペレーターが喋ってた。今ならそれが、チャフ のような意味合いで喋っていたことは解るけど、当時はやはり「謎」であった。 さりげなく謎な言葉を言っているのだ。気を引く効果が有ったのでは無いだろうか。 少なくとも自分は、そうだった。なんかカッコいいアニメ見てる気分にもなったし。 しかも、その内容も、理に叶っている。モビルスーツが、ミサイル系の誘導兵器を基本的 に使用していない。有視界下の戦闘がメインとなっている意味の裏付け。 ヤマトでも書いたけど、本当に昭和の人達って、独自の項目を作ってアピールすることに かけては、プロだろう。

  5. 人間同士の戦争アニメ
    これも最初だったかどうかは解らないが(いずれ調べよう)、いや、最初がどうとかでは ないなあ。設定が秀逸だろう。 宇宙時代になって、地球から離れてコロニーで生活する人々が居る設定。その宇宙で生活 していた人々が、コロニーの自治を獲得したく独立戦争をする設定。 簡単に言えばそうなるけど、そういった設定を、考える大変さは自分も知っている。 それに、リアルにそういう状況になった時、起こりそうな事象なのだ。もし、遠い未来、 地球を離れて生活する人々が出来たとする。この時、初めは地球からの支援で、生活して いたとしても、いずれ自給自足が可能になった場合。また、宇宙の資源を独占したくなっ た場合。色々なパターンでこのような事象が発生する可能性が有るのだ。これは、SF的 な設定を考えた当時のスタッフが、想像力に溢れていたのだろう。(褒めすぎかも) とにかく、「リアル感」は出ている。未来の地球を、一つ暗示しているようだ。

  6. ニュータイプ
    これも個人的な解釈では、ミノフスキー粒子と同じようなもんだと思っている。 結局は「謎」の設定で、気を引く効果を狙っていたのだと考えている。実際この項目は その後のシリーズで、象徴的な感じで使われていたし、この方面のコアなファンには、 かなり浸透するものだった(雑誌も出たし)。そして、多分、「人が進化して新しい力 を身に付けた人類」という解釈が一般的なのだろう。多分、初回放送後からずっと。 しかし、自分は、監督の真意は解っていると思う。本当は多分、そんな意味では無い。 主観と言われてもいいが、やっぱり違うと思う。 (こんなこと言う自分も、気を引く効果に引っかかっただけかもしれんが)

ガンダムに付けられた爆弾を
必死に解除するアムロ
(第十四話、「時間よ。止まれ!」より)

爆発時刻不明で、死者を少なくする為、一人に任せるしかない。 フラウボウが取り乱して、パイロットのアムロより自分の方が・・・というが、「あなたがアムロより上手に出来て?」と諭される。 そして爆弾を付けた側の連中も実は見ていた。後はとにかくみなさん見てください。個人的に、ベストエピソードだと思ってます。 (そう思う人は少ないだろう・・・)。



ガンダムは、今後、色々なポイントを掘り下げていきたい。でもその前に、「ガンダムで、監督が言いたいこと?」を考えたので記載しておきたい。 ガンダムの主題は、きっと富野監督が、自ら脚本をした唯一の話「時間よ、とまれ」に集約されているんじゃないかと思う。 自分は、この富野氏は、昭和の人達で尊敬する人の一人だ。正直、なんか通じるものが有る。 この人って、最初は虫プロ出身だったらしい。それが虫プロを退社して(まあ、色々ごたごたが有ったし)、さすらいのコンテマンとして、 色々な所で仕事していたらしい。 で、アニメ業界がいくら多少狭いといっても、敵同士である会社に行って、仕事することも多かったようだ。 (タツノコと日本アニメーションとか・・・毛色が明らかに違う会社だ・・・) 戦争で言えば、傭兵、仕事ならば派遣に近いかもしれない。だから初めの頃は、色々言われたんだと思う。 それに自分自身の本当に、言いたい事も言えなかったんではないでしょうか。

個人的には、そんな富野監督が、自分の若い頃を投影して、ガンダムの作品を作った・・・考えすぎでしょうか。 しかし、個人的にいつも思ってることなんだけど、こういった漫画なり、アニメなりの原案を作る際、 作成者は、少なからず、似たような経験をしているんじゃないかと思う。恋愛物を書く人は、そういう経験を少なからずしているとか、 戦争物が好きな人は、子供の頃、そういうので、遊んでいたとか、知り合いの影響を受けたとか・・・。 もし、知らなくて、自分の夢として書こうとする場合でも、そういう夢を持つこと自体、憧れたくなるような自分の経験が、きっと何か有ったんだろう。 (無かったら、そのストーリーを書きたくなる理由が解らん。事実、自分も「こんなゲームが欲しい」とかで案を考える。) 富野監督の場合、「君は、生き延びる事が出来るか?」だし、きっとそういった切羽詰まった状況になった経験が少なからず有るような気がする。

派遣系の仕事している人なら解るでしょう。とにかく早く仕事する方がいい。しかも、いきなり多量に降ってきたり、無茶な依頼が飛んで来たり・・・。 最近はそうでもないかもしれないが、基本はそんなもんだ。だって、自分とこの社員じゃないんだもの。扱いが乱暴でも仕方がない。
で、ガンダムを見て、自分自身の感想も踏まえて、こう思った(こんな風にガンダム見る奴は、絶対少ないだろうが)。

「人間は逆境を乗り越えた時、初めて新しい力を身につけることが出来る」
「若いうちは、逆境を乗り越えて、自分のレベルアップをすべきである」
「必死でやっている人間は、主張が違っていて、敵であっても認められ、仲間も増えていく」

断定は出来ないが、主題的には、このような事を言っている気がする。少なくとも自分にはそう感じる。
基本的には、ガンダムは、アムロの成長物語と思っているし。
でも、この3つは、書いてて思ったけど、いい考え方だと思う。自分もこの考え方は好感が持てる。

その上で、強く現在の世の中にも言いたい。3つめの必死でやって・・・の項目だけど、
最近では、 これが、否定されつつあるような気がする。必死でやること自体が否定される。
理由もなんとなく解る。
「必死でやっている人間の比率のほうが少ない」為だ。みんな幸福なんだろう。戦争も無いし。
景気悪いとか言っても、アフリカとか、後進国と比較してみろってんだ。
だから、こういう世の中になった。事件や事故の多さ。政治家の不信。さまざまなものの品質の低下。
これはやっぱり、逆境を乗り越えられず、逃げた人が多かった為じゃないかと思う
(足の引っ張り合いの感もかなりあるが)。
逆境になったら他人になすりつけて逃げる。誰かのせいにして、みんなのせいじゃないように見せる等。

で、ニュータイプとは?になる。
このアニメでレビル将軍も苦労人の設定なんでしょう。
私にはこの一言に収束されている。
「単にカンのいい人間だよ」

きっとこれなんだろう。「生き抜く為」に努力した結果、「火事場のクソ力」みたいなものがでる
(自分にも経験有り。ゲームでが多いがw)。
爆発時刻解らないはずで、なんで解ったの?みたいな。それが、経験と一緒になって、努力を怠っていた
人間から見ると、 「ニュータイプ」のように見えるんだろう。

「必死でやった人達」が、逆境を乗り越えて、「ニュータイプ」の力を得る。
(もっとも、全員がニュータイプになれる訳でも無いだろうが)
だから、人が自然に進化して、力をもったと言いたい訳じゃないんだろう。
苦難も味わっていないのに、「ニュータイプ」のつもりになるのは、やはり変なのだ。
自分は、素直にガンダムを見たまま解釈したら、こうなったのだ。
でも、次回からの記事は、もっと細かく内容について掘り下げてみたい。
キャラとか、メカとか・・・魅力有るしなあ。

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